図解!!投資研究
デリバティブ価格理論の本質は、無裁定を前提とするならば、「資産価格をある基準資産で割った値がマルチンゲール(期待値の値が常に現在の値に等しい)になる」というものです。 実はこの結論からほぼすぐに、デリバティブ価格を求める一般式を得ることが出…
ペア作成の原理を理解しましょう。 1.誰かから100万円相当のB株券を借りる。貸株・借株取引と呼ばれ、市場が存在します。投資家は借り株料を払います。(①の取引) 2.借りたB株を売り、100万円が入金されます。これでB株の空売りが完成です。将来、B株を…
ペアは「合成証券」である 一般に、ペアトレードはA銘柄とB銘柄の買いと売りをセットにして行う投資です。A銘柄の株価をA円、B銘柄の株価をB円とすると、ペアを保有した場合の資産価値P円は次のとおりです。 P=AーB マイナス記号は空売りを意味します。 そ…
本ブログ「図解!!投資研究:株式市場と分析手法(1)~(5)」で論じてきた”効率的市場仮説”の提唱者であるシカゴ大学のユージン・ファーマ教授が本年度のノーベル経済学賞を受賞しました。 本ブログはタイムリーな企画だったと思いますので、ご興味のあ…
市場 VS. 情報効率性、時間・経路依存性 ファーマの効率的市場仮説の本質は、情報がどの程度浸透して株価が形成されているかという「情報効率性」と、その帰結として過去の株価水準や動きがどの程度影響して次の株価が形成されているかという「時間・経路依…
運用プロ達はどう思う?市場の効率性 現実の株式市場はどのレベルの効率性が実現されているのでしょうか。私はかつて、運用プロ達との会食の席で市場の効率性をどう思うかについてアンケートを取ったことがあります。ウイーク型が4割、ストロング型が4割、…
半世紀も続いている「効率性市場」論争 市場の効率性について話をする時、決まって神学論争のことを思い出します。 中世スコラ哲学の創始者であり、当時の人たちから「われらがアリストテレス」と称されていたピエール・アベラール(1079-1142)は、「神の…
今回は、「効率的市場」という考え方を、図解で理解しましょう 株価は、企業の将来の業績予想により影響を受けます。この予想は利用可能なさまざまな情報に基づいて形成されるので、株価は投資家により利用される情報で決定されることになります。予想形成に…
株式市場の本質と分析手法の関係 投資の世界では古来、様々な投資分析手法が百花繚乱の如く咲き乱れています。それぞれがそれなりの論理を持って主張されていると思います。代表的な投資分析手法を列挙してみましょう。これらはいわば大分類で、それぞれに更…