「ブーメラン投資戦法」で、究極のペアトレード

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(注)「ブーメラン投資戦法」とは、シグマインベストメントスクール学長の考案による、ペアトレード手法の名称です。 

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アクティブ運用とインデックス運用、どちらに軍配?   株式市場と分析手法(4)                ~図解投資研究~

 

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運用プロ達はどう思う?市場の効率性

 

現実の株式市場はどのレベルの効率性が実現されているのでしょうか。私はかつて、運用プロ達との会食の席で市場の効率性をどう思うかについてアンケートを取ったことがあります。ウイーク型が4割、ストロング型が4割、セミストロング型が2割といった感じでした。「現実の市場はセミストロング型ではない」ということを多くのプロ達は感じており、実質的には3択問題ではなく2択問題となっていたのかもしれません。

 

セミストロング型は、「株価が、企業情報のうち、公表された一般に利用可能な情報はすべて、しかも瞬時に織り込んで形成される」という効率性レベルが要求されます。株式投資の経験者であれば、それは有り得ないと感じる人が多いのではないでしょうか。例えば東証1部だけで考えても、約1500銘柄あります。これら全ての企業情報が公表と同時に株価に反映しているとは言えそうもありません。それどころか多くの運用プロ達は、現実には無数の情報のうちほんの少ししか利用されておらず、市場は「効率的とは程遠い」と感じているようです。となると、アンケートでセミストロング型より高レベルの効率性が要求される「ストロング型」と答えた人達は、論理矛盾に陥っていたことになります。

 

 

 

 アクティブ運用とインデックス運用、どちらに軍配?

 

バンガードの創立者であるジョン・ボーグルは今から40年ほど前に、アクティブ・ファンドが平均すると市場に勝てないことを発見し、それを根拠にインデックス・ファンドを作り大成功を収めました彼の主張は、間接的ではありますが、「結局、市場は効率的なので、プロがいろいろ分析しても市場を出し抜くことは出来ない」ということです。

 

次の表は「ブーメラン投資必勝法(14)」で示した2種類のアクティブファンドの実績を、日経インデックスファンド(市場平均の一種)の実績と比較したものですこのデータに基づく限り、ボーグル流に「平均以上のアクティブファンドは存在しない」と主張することには無理があるように思えます。

 

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結局、現実的には「市場はどの程度効率的か、あるいはランダムウオークなのか」という互いに異質なもの同士の問題になるようです。とりあえず、次の背理法による推論はいかがでしょうか。

 

 

仮定:現実の市場は効率的である


推論:市場が効率的であれば定義により、平均以上の利益を実現出来るアクティブファンドは存在し得ない


客観的事実:現実には短期はもちろん長期についても、平均以上の利益を挙げているアクティブファンドは多数存在する


帰結仮定が誤りである。すなわち、現実の市場は効率的ではない(=「非効率」である:排他的対極概念


 


(つづく)

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