シグマブーメラン投資戦法とは(第2回)by シグマベイスキャピタル投資顧問
ブーメラン投資戦法は、買いと売りを同時に行うロング・ショートと呼ばれる投資手法の一種です。この手法の投資理論上における最大の長所は、投資における「市場リスク」を排除できる点にあります。
例えばA銘柄買い、B銘柄売りのペアを作るとしましょう。
株価は、その会社の決算や将来性と同時に、市場全体の動向にも左右されるので、両銘柄の株価は理論上次のように表現されます。
A銘柄の株価=A社独自の実力+市場全体の動向(市場リスク)
B銘柄の株価=B社独自の実力+市場全体の動向(市場リスク)
従って、A銘柄買い(+記号)、B銘柄売り(-記号)を同時に行うと、
損益=(A社独自の実力+市場リスク)-(B社独自の実力+市場リスク)
=A社独自の実力+市場リスク-B社独自の実力ー市場リスク
=A社独自の実力-B社独自の実力
となり、投資における「市場リスク」が消去されることがわかります。東京市場やニューヨーク市場が暴落しても、快眠出来る理由がここにあります。リーマンショック(2008年9月)の時でさえ、ブーメラン投資戦法で無事に乗りきることが出来ました。
ブーメラン投資戦法の真骨頂は、相場全体の動向に左右されず、(A社独自の実力-B社独自の実力)の値(=スプレッド)がプラス(利益)になるペアを発掘できる点にあります。シグマヘッジファンドの運用における核心技術ともなっています。
SIGMA Boomerang Funds | シグマヘッジファンド
清水 正俊