「ブーメラン投資戦法」で、究極のペアトレード

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(注)「ブーメラン投資戦法」とは、シグマインベストメントスクール学長の考案による、ペアトレード手法の名称です。 

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エベレストに賭け、相場に生きた男 中島寛の物語 アルジェリアに再び(第14回/全20回)~シグマベイスキャピタル清水正俊~

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1988年9月、アルジェリア中央銀行から、長銀パリ支店長の渡部恒弘(後年、同行取締役、UBS信託銀行会長、モルガンスタンレージャパン会長)経由で、中島のもとへある依頼が届いた。デリバティブについて、旧知の中島から教えを請いたいとの要望であった。かつて同国の経済開発計画の策定の仲間であった中島が、現在FX,デリバティブ取引部門のボスであることを知っての依頼であった。この時期、アルジェリア政府は多額の海外債務を抱えており、対応に苦慮していた。金利スワップと呼ばれるデリバティブ取引を活用することにより、金利負担削減の道を模索し始めていた。銀行としては、アルジェリア政府とのスワップビジネスにも繫がる話であり、受けることになった。

1988年11月、中島と部下であった私は、まず経由地であるパリに飛び、渡部と合流した。中島は世界中どこへ行っても、約1時間の早朝ジョギングは欠かさない。パリでも宿泊ホテルを中心に、私もお供をしながらシャンゼリゼ通りからプランタンを経て裏道へと、通勤途上の人ごみの中を縫って走った。翌日、パリからエア・フランスでアルジェリアに飛んだ。渡部も、ちょうどカメルーンへの出張の途中ということで同行してくれた。渡部のフランス語は、社会人になってから勉強したそうであるが、グルノーブル大学とパリ大学留学で磨きをかけたのであろう、見事なネイティブ仏語なので大変助かった。

首都アルジェの空港には、アルジェリア中央銀行の年代物プジョーが迎えに来てくれていた。日本ではめったに見かけぬほど傷んでいた。中島とは旧知の仲間らしく、旧交を温めていた。空港からダウンタウンまでの街道沿いでは、道端に座り、過ぎ行く車をただ眺めている若者たちの光景が延々と続いていた。想像を絶する経済困窮が、そこにはあった。私が中島に「厳しいですね」と言うと、「もっと厳しい国は、たくさんある」と応えた。そんな状況下でも、日本企業はたくましく生きていた。伊藤忠商事、住友商事、丸紅、三井物産、三菱商事、商船三井、日揮、三菱重工、コマツ、NEC などの社員たちが、それぞれの現地プロジェクトやプラントでたくましく活躍していた。

アルジェ到着の夜は、当方関係者でアルジェリア料理を食べた。レストランの中は、砂漠の中の洞窟といった感じで、ぼんやり赤い明かりの中、クスクスとワイン中心のものであった。本場クスクスの羊肉のにおいは、私には少しきつく、野菜と濃厚なアルジェリアワインで消しながら食べた。中島はうまいと言ってお代わりをした。アラブ音楽に混じり、イーグルスのホテルカリフォルニアがBGMでかすかに流れていたのが、強烈な印象として残っている。

中島は、アルジェでも宿泊ホテルの周りを中心に、約1時間の早朝ジョギングを欠かさなかった。私も15分だけお供をした。想像を絶する経済困窮の国と思っていたが、ホテルの周りには高級住宅街も厳としてあることが意外であった。ホテルの部屋の壁や天井には、大きなヤモリが何匹か張り付いていた。ホテルマンから、サソリとガラガラヘビには注意するようさらりと言われたことが、一晩中気がかりであった。

文中敬称略 

 

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清水 正俊

シグマベイスキャピタル株式会社代表取締役社長

シグマインベストメントスクール学長兼シグマ個人投資家スクール学長 

「ブーメラン投資戦法」ご紹介 | シグマベイスキャピタル株式会社

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