なぜ公募増資(PO)投資家にもお薦めなのか(1)
従来、公募増資(PO)に重点的に応募し、サヤ取りを目指すPO投資家の皆様の場合、その基本手法は次のようなものでした。
- 通常、比較的大きな金額で応募するため、ネット抽選ではなく、証券会社の担当者に増資の割当てを依頼します。いわゆるコンサルティング扱いの顧客になる訳です。
- 割当される株数に見当がつくと、公募価格決定日の引け成りで同額の信用売りをしておきます。
- 一部上場銘柄の場合、公募価格は上記引け値決定後、引け値の2~4%ディスカウントされて決定されるので、単純計算では2~4%の確実なサヤ取りが出来ることになります。
- しかし、サヤ取りを確定させるため、割り当てられた増資分の現物売りが必要となり、約1%の手数料がかかります。更に、サヤ取りのための信用売りが急増すると、最悪の場合、びっくりするほどの逆日歩がかかることもあります。その結果、逆に大きな損をするリスクもあります。なお、公募増資では、現物株買いには手数料は通常かかりません。また、信用取引の手数料はどの証券会社でも現物株に比べ極めて低料金か無料です。
米国では、従来から上記のような手法で行う信用売りは「空売り規制」の対象となり、禁止されていました。日本でも最近禁止されました。
(つづく)