数式を使わない! オプション投資初級講座(第1回/全20回) ~シグマ個人投資家スクール(SIIS)~
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オプションを正確かつ容易に理解する方法は、「オプションは有価証券(価値のある紙)である」ということを理解することである。有価証券の代表格である株券については誰でも知っている。ABC株式会社の株券の所有者(株主)は、紙面に書かれてはいないが下記のような権利が付与された紙を持つ人である。ABC社が発展すれば株券の価格(価値)が上昇し、衰退すれば下落する。需給関係により株価が変動する理由である。
ABC社株券のコール・オプション所有者は、下記のような権利が付与された紙を持つ人である。オプションが現在のような取引所取引となる以前のNYウオール街では、IBM株やコカコーラ株のコール・オプションを購入したい投資家は証券会社のカウンターを訪れ、対価を支払うのと引き換えに下記のような紙を受け取っていた。支払った代金はオプション・プレミアムあるいは単にプレミアムと呼ばれた。株券の価格は「株価」と呼ばれるのに対し、オプションの価格は「プレミアム」と呼ばれる。共に、有価証券としての紙の価格である。株券もオプション券もペーパーレスの時代となり合理化されたが、反面本質が見え難くなった一例である。
ABC社の株価が1,300円に上昇した時点で、上記コール・オプション所有者がXYX証券会社に権利行使を申し出れば10万円(100円×1,000株)の利益となる。1,500円に上昇するまで我慢出来れば30万円(300円×1,000株)の利益となる。一方、株価が1,200円以下で低迷を続ければ、ただの紙切れで終わる。このことから、コール・オプションの価格は株価の変化に連動して動くことになる。
つづく
<シグマからのおしらせ>
本ブログでは以下の連載が順次、交互並行でスタートしています。今後ともご期待ください。
(1)エベレストに賭け、相場に生きた男 中島寛の物語(全20回)
(2)金融マーケット今昔物語(全20回)
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(8)イベントドリブン投資初級講座:いまでしょ、この銘柄!(全20回)
(9)IPO・新興市場銘柄投資初級講座(全20回)
(10)FX投資初級講座(全20回)
(11)数式を使わない! オプション投資初級講座(全20回)
(12)シグマ個人投資家スクール分校開業・経営講座(全20回)
<執筆者紹介>
清水 正俊 http://www.sigmabase.co.jp/index/lecturer.html
シグマベイスキャピタル株式会社(SBCC)代表取締役社長
シグマインベストメントスクール(SIS)学長兼シグマ個人投資家スクール(SIIS)学長
1947年生まれ。日比谷高校、一橋大学卒。日本長期信用銀行入行。1982年外国為替カスタマーチーフディーラー、1984年ドル円スポットチーフディーラー。1988年デリバティブチーフディーラー。同行によるグリニッジキャピタルマーケッツ社(米国コネティカット州)買収・業務拡大に従事。1990年同行退職。シグマベイスキャピタル株式会社設立、シグマインベストメントスクールを開校し現在に至る。ブーメラン投資戦法考案者。
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