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(注)「ブーメラン投資戦法」とは、シグマインベストメントスクール学長の考案による、ペアトレード手法の名称です。 

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少し儲けて大きく損をする   田渕直也のトレーディング・テキストブック(18)

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第18回 少し儲けて大きく損をする

前回、多くの場合で「相場上昇で存分に儲けることは出来ず、バブルが崩壊したときに適切にポジションを縮小することもできない」という話をしました。相場の上昇局面というのは多くの人が利益を出し、その結果に大いに満足します。「俺って天才かも」と思う人も少なくありません。

しかし実際には、ほとんどの人はちょこちょこと利食い売りを繰り返し、十分な利益を上げてはいないのです。これを「頭と尻尾はくれてやれ」という相場格言と混同しないように注意することが必要です。相場の底値や天井は、後になってみないとわからないので、底値を買うとか天井で売るなどと狙ったところで意味がないだけでなく、そのよう意識をもってトレードするとかえって焦りを生み、ろくなことになりません。だから「頭と尻尾」は最初から捨ててかかる方がよいのです。これがこの格言の意味するところです。

ですが、多くの投資家は、頭と尻尾どころか、真ん中の身もつまみ食いに終始して、十分に食べきることができません。それでも利益自体は出ているので、それで満足してしまうのです。長い目でみてトレードで成功すためには、儲けられるときにたっぷりと儲けておくことが大切です。

なぜそれができないのでしょうか。それは、少しでも利益が出ると確定したくなる心理が働くからです。利益が出た時、さらに利益を積み上げることよりも、一度得たはずの利益を失うのを避けることの方がより切迫に感じられます。だから利食い売りを急いでしまうのです。もみあい相場ならこのやり方でもいいのですが、トレンド相場ではこれだと十分な利益を上げることができません。

トレンドは、人が予想するよりも、大きく、長く続くものです。たとえば2012年末に日経平均が9,000円前後のもみあいを脱したときに、それが翌年5月に16,000円近くまで上昇すると予想した人などほとんどいないでしょう。同様に80円前後だったドル円が100円を超えると予想した人もほとんどいなかったはずです。「早く利食いをしたい」という心の声に従っている限り、このような大きな上昇トレンドを捉きることは出来ません。

儲けたんだからいいじゃないかという声もあるかもしれません。たしかに少しずつ利益を積み上げていくという考え方もあるでしょう。その少しずつ積み上げた利益を守ることができるなら、ですが。実際には少しずつ積み上げた利益を守ることは容易ではありません。それどころか、それは相場が反転したときに一気に吹き飛ばされてしまうことが多いのです。次回はこの点についてみていくことにしましょう。

 

(つづく)

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