成功するトレーダーの最低条件とは? ブーメラン投資必勝法(6)
前回お話しした「西日本旅客鉄道(JR西日本)買い・東海旅客鉄道(JR東海)売り」は、ペア作成時にはブーメラン投資戦法上は理にかなった買いと売りの組み合わせでした。ところが損切りを躊躇してしまうと、時間だけが過ぎて大きな損失をもたらす結果となった例です。
ペア作成時には正しくても、時間が経つと状況が変化する
上場企業は1年毎の本決算と、半年毎の中間決算が従来は主流でした。最近は3ヶ月ごとの4半期決算が一般的になって来ています。これに伴い、3ヶ月ごとに相場観も、相場の地合いも変化するようになって来ています。長期間ペアを保有すると、その分リスクも高くなる道理です。
ブーメラン投資戦法はこのような企業決算・発表の流れに対応し、最長投資期間を短期化して来ています。それと同時に、損切りルールの明確化とその遵守を呼びかけています。
損切りルールを守り続けられることが、成功するトレーダーの最低条件
何度も言うようですが、損切りは「言うは易く、行うのは難し」です。損をしたくないという欲望を抑え、長期間にわたり自分を律することが出来るトレーダーは経験上、プロと言えどもほんの一握りではないかと思っています。しかし、これを徹底して実行できることが成功するトレーダーの最低条件です。
ただし、スポーツに例えれば損切りは「守備」です。「攻撃」が伴わなければ勝つことは出来ないでしょう。攻撃に相当するのが、有望なペアの選定能力と果敢な挑戦・行動力、それに利食いの腕です。
(つづく)