シグマヘッジファンドの投資技法：ブーメラン投資を始めよう！！（第5回）ブーメランチャートと読み方 ～ヘッジファンドのシグマベイスキャピタル～
ブーメラン投資は、ブーメランチャートと呼ばれる特別のチャートを使って行うトレードです。次は、ブーメランチャートの一例です。このチャートは、ある日の千葉銀行と京都銀行の組み合わせ（ペア）に関するチャートです。1つのペアにつき、5個のチャート（チャート1～チャート５）でワンセットとなっています。
チャートのタイトル部分の読み方
＊千葉銀行（8331）・京都銀行(8369)のペアであることを示しています。
＊705はこのペアの専用番号です。千葉銀行（8331）・京都銀行(8369)のペアは、常にNo.705と決めています。
＊Z、C、σ、⊿σ、K、U、Ｒは直近の値です。
＊500円と771円は、それぞれの直近終値です。
＊取引金額は、取引株数＊終値で計算したもので、両銘柄の比率(X/Y)も示しています。
ブーメラン投資戦法では、 Z、C、σ、⊿σ、K、U、Ｒという指標と各チャートの形状が大きな役割を果たします。各指標の意味は、次のとおりです。
＊Zスコア（Z) ：平均からの乖離率（K）÷標準偏差（σ）で計算される数値です。 どの程度、現在のペア株価が移動平均から乖離しているかを示します。ペア選考では、Zスコアの絶対値２以上が目安です。
＊相関係数（C) ：毎日の株価変化の相関係数です。 両銘柄が、どの程度同じように動くかを示します。歩調がピッタリすぎて動く銘柄同士ではあまり利益を期待できず、反対に離れすぎて動く銘柄同士だとリスクが高まるので、「丁度良い」歩調のペアを探すのがポイントです。
＊標準偏差（σ）： ペア株価の標準偏差。ペア株価変動の大きさ（リスク）を示します。
＊標準偏差変動率（⊿σ）： 「（σの最大値―σの最小値）/σの最小値」で計算される数値（％）です。上記リスクが安定しているか、不安定かを示します。数字が小さいほど安定しており、リスクは小さいと言えます。
＊平均からの乖離率（K）：「ペア株価―移動平均値」で計算される値です。 小さすぎると利益は期待できず、大きすぎると平均回帰の可能性が低くなります。
＊移動平均の上昇率（U)：１３０日前の移動平均と比較した本日の移動平均の上昇率（％）です。ペア銘柄同士の強弱について、半年間の傾向を示します。水平ほど、両銘柄の強さが拮抗していて収益チャンスが多いと言えます。
清水 正俊
シグマベイスキャピタル株式会社(SBCC)代表取締役社長
シグマインベストメントスクール(SIS)学長
シグマ個人投資家スクール(SIIS)学長
金融理論専門の教育研修・コンサルティング・出版のシグマベイスキャピタル株式会社
日本の金融理論教育をリードする シグマインベストメントスクール
