ブーメラン投資必勝法は? Q&A(9) ~シグマ個人投資家スクール~
損切りルール
ブーメラン投資戦法に限らず、どんな手法でも、またどんな種類の投資でも「絶対確実」はありません。ブーメラン投資でも損切りは絶対に必要です。各自、自分自身の責任において損切りルールを決め、それを遵守する以外ありません。
人間は欲が邪魔をするのでしょうか、「利食いは小さく、損切りは大きく」なってしまいがちです。損切りを諦め塩漬けを決め込む経験は、私のみならず多くの方にあると思います。その都度、これが反対だったらどんなに良いだろうと思ってしまいます。
このような傾向に傾く理由は心理的側面と同時に、株価というものは時に人間の予測力や常識を遥かに超えた変動をするからだということが、先人たちの多くの研究でわかっています。
ブーメラン投資戦法の基本は、ペアとしての株価(ペア株価)が移動平均から大きく上昇あるいは下落し、それ以上進むことは確率的には滅多に起こらないという時点でペアを作り、予想通り移動平均に戻ってきた時点で利益を得ようとするトレードですが、相場ではこの統計学は時に大きく外れます。イメージ的に言えば、身長2m以上の人は非常に少ないというのが統計学が通用する自然界ですが、相場の世界では身長3m、4mの人が頻繁に出現するのです。
損切ルールを自分なりに作り、それを果敢に実行することが重要であると言われるゆえんで、ブーメラン投資も例外ではありません。ブーメラン投資は2銘柄の買いと売りを同時に行い、2銘柄の値動きの特徴を捉え値鞘を採る(鞘採り)トレードでが、2銘柄の動き次第で失敗することもあるからです。
分かっていてもなかなか出来ないのが損切りです。勝率100%などありえないのですから、ロボットになったつもりで実行することが重要です。末永く投資を続ける秘訣でもあります。
私(学長)自身は、長年にわたるブーメラン投資経験と研究から作り出した自分自身のルールを使用しています。但しこのルールも永久不変ではなく、常時見直しが必要です。見直しの基本姿勢は「最小の損切りで最大のリターン」をもたらす損切りルールの追求です。(つづく)
では、またお会いしましょう。
清水 正俊(シグマインベストメントスクール学長兼シグマ個人投資家スクール学長)