「ブーメラン投資戦法」で、究極のペアトレード

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(注)「ブーメラン投資戦法」とは、シグマインベストメントスクール学長の考案による、ペアトレード手法の名称です。 

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長期的には市場は効率的ではない。そこに投資のチャンス!!~田渕直也のトレーディング・テキストブック~

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第14回 長期的には市場は効率的ではない

 

世界一の投資家といわれるウォーレン・バフェットの考え方はとても有名です。バフェットの投資手法は、人々の生活に欠かせない重要な製品群を持ち、確固としたブランド築いていて、安定して利益成長を実現してきた超優良企業に長期にわたって投資をするというものです。こうした企業の株価が、短期的な景気動向や、一時的な要因によって下落したときに損切りなどはしません。そうしたときこそ、むしろ投資のチャンスです。割安になったところでこうした企業の株を買い増し、多少株価が上昇しても利食い売りなどはしません。


バフェットの考える長期とは、その企業が優れた企業であると考えられる限り投資を続けるというもので、実際に何十年にわたって持ち続けている株も少なくありません。こうしたバフェットの投資手法は、裏を返せば、市場は企業の長期的な価値を正しくは見極めておらず、短期的な要因によって引きずられ過ぎているということを意味しています。


短期的には市場は予想が難しく、その意味では市場はかなりの程度効率的だと考えられますが、市場の効率性は短期的なもので、長期的には必ずしも効率的とは言えません。そこに投資のチャンスがあります。つまり、自分が合理的になることで、長期的には市場の裏をかいて利益を上げることができる、それがバフェットの考え方です。

 

しかし、バフェットになるのは難しい


もっとも、バフェットの考え方はとても有名で、様々なバフェット本が出版されているにもかかわらず、バフェットと同じような投資手法をとることができる投資家は実際にはほとんどいません。私自身も、長期的投資には十分チャンスがあると考え、バフェット流の投資手法を目指したことがありますが、結局そのとおりの投資ができたためしはありません。バフェットほどの洞察力がないといわれればそれまでですが、それ以上に重要なのは、短期的な要因を無視して、10年、20年と信念を貫いてじっくりと投資をすること自体が心理的に困難なのです。


何か新しい材料が出れば、それに反応せずにはいられません。自分が保有する株の値段が下がり始めたら動かずにはいられません。短期的なトレードでは、むしろそうした新しい材料に敏感に反応し、相場が思わぬ方向に行き始めたらさっさとポジションを手仕舞うことが大切です。しかし、そうである限り、長期的に合理的であることは難しくなっていきます。


おそらく世の中にバフェット信者は無数にいると思いますが、彼らのほとんどがバフェットになれないのは、分析力とかそういうこと以前に、心理の壁によるものだというのが私の意見です。このあたりが、今後このコーナーのメインテーマにしようと思っているところです。


そのまえに、もう一つ市場の長期的な合理性の欠如について、次回もう一つの例を見ていきましょう。主役となるのはサブプライムローンのバブル崩壊で「史上最大のボロ儲け」をしたと言われるジョン・ポールソンなどの、いわゆる空売り屋です。

 

 

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